在学生・先輩からのメッセージ

Q1. 現在行っている研究の概要を教えてください。

「いろいろある"モノ"をどのような順番に並べるとよいか」という問題は世の中にはたくさんあり、例えば複数の仕事をどの順で処理するか、検索結果をどの順で表示すべきか、などの例があります。数学の世界ではモノの並べ方を"順列"という言葉で表しますが、私は問題に応じた基準で"よい"順列を効率的に探すための方法について研究しています。特に、"順列決定グラフ"と呼ばれる順列の表現方法を利用したアルゴリズムを主軸に研究を進めています。

Q2. 北海道大学で学んでよかったとおもうことは?

まず、私は札幌出身で札幌が好きなので、自分に合った土地で研究に集中できるのがよいと思います。また、私の指導教員が大型プロジェクトを主導していた関係で、ワークショップや合宿などを通じて異分野も含めた多くの研究者の講演を聞いたり、交流を持てたことは刺激となりました。

Q3. これからどんなことをしてみたいですか?

まだ研究したいテーマとして残っていることもたくさんあるので (私が博士に進学した理由もこれでした) 、それを進めたいという気持ちがあります。しかし最近は、自分が行ってきた研究や培ってきた能力が社会にどう還元できるのか、も考えています。私のこれまでの研究はどちらかというと理論で止まってしまっていることが多かったので、一度現代社会の具体的な問題意識から研究開発を行う、という経験もしてみたいなと思っています。

Q4. 後輩につたえたいことは?

情報科学は数学的・工学的な視点から世の中の問題を切り取り、より効率的で快適な社会を計算機の力を借りて実現しようとする学問であると私は捉えています。しかしながらその"問題"は、単純にパソコン・機械だけの世界ではなく、他分野の学問や日常生活にも広がっています。「どのような方法で、どのような道具で問題を解決すべきか」を数理的な考え方で模索する情報科学は、あらゆる分野の基盤となる学問だと私は信じています。
1つの問題を突き詰めて考えるという経験は能力的にも精神的にも大学生活で最も大きな成長に繋がると思いますので、ぜひ情報科学を通じて問題解決・研究を最後までやり遂げる達成感や充実感を得て欲しいなと思います。
大規模知識処理研究室
博士3年

井上祐馬