研究紹介
調和系工学研究室
研究テーマ
機械学習を利用したバルーンロボットの開発
ライブやコンサートなどのイベントにおいて,観客の上空を効果的に利用し新しいイベント演出を行うための屋内用バルーン型の飛行ロボットの開発を行っています.複数設置されたカメラからバルーン下部の赤外線マーカーを撮影することで位置を測位し,無線を経由してその位置をバルーンに搭載されたマイコンに送信します.マイコンでは,カメラからの測位位置とバルーンに搭載した加速度センサ,ジャイロセンサ,磁気センサの情報を統合し,位置,速度,向きなどの状態量を推定します.その状態量と目標となる軌跡との誤差が小さくなるようにバルーンのプロペラをPID制御し,目標軌跡を実現します.PID制御する際,浮力やプロペラ出力の偏りなどによってバルーンの特性が変化するため,ニューラルネットワークによってその特性を学習し,PIDゲインを最適に調整する機構の導入に取り組んでいます.気流がある広い屋内空間において,10cm程度の誤差で時刻,および軌道を制御可能なシステムの実現を目指しています.